一目見ただけで不意に興味をひき始める2020-05-21

 ≪Бывают иные встречи, совершенно даже с незнакомыми нам людьми, которыми мы начинаем интернесоваться с первого взгляда, как-то вдруг, внезапно, прежде чем скажем слово. Такое точно впечатление произвёл на Раскольникова тот гость, который сидел поодаль и походил на отставного чиновника. Молоой человек несколько раз припоминал потом это первое впечатление и даже приписывал его предчувствию.≫ 

<試訳> 全く面識のない人とであっても、なぜか突然言葉を交わす前に一目見ただけで不意に興味をひき始めるような、奇妙な巡り逢いというものがあるものだ。まさにラスコーリニコフにその印象をもたらしたのが、少し離れて座っている退職官吏らしい例の客だった。青年は後になって何度かこの第一印象を思い返して、虫の知らせだったとさえ思った。

・ 一人の客がなぜかラスコーリニコフの気持を惹きつけます。誘われるように思わず居酒屋に入ったのも、この人物に目をとめたのも運命的と言えますが、無意識だとしてもやはり彼の一つの選択だと思います。

コメント

_ 伯 ― 2020-05-21 11:00

虫の知らせというものを案外信じてしまう私です。彼は絶対病んでいますよね。心身健康なら虫の知らせなんてきませんから。私の場合は知らせを信じてしまうだけの理由、すぐ思い当たります。彼の知らせでは?と思うのはどれ位後のことでしょうね。

_ mir→伯さん ― 2020-05-21 21:42

“ 虫の知らせ ” について考えてみました。無意識のうちに、もともと知っていたいくつかの情報が相乗効果で焦点を結んで不意に意識にのぼる場合があるのかも知れませんね。理由が分かるのはそのせいでしょう。たいていは後から、“ そう言えば… ” と言う事が多いですから、たまたま予感が当たった時だけ “ 虫が知らせた ” と強く印象に残りがちです。
作品の中で、“ 後日、彼は… ” とか、“ 後になって町の人々は… ” といった表現によく出合います。でもそれがいつごろなのかは、はっきり示されないので、読者の自由な想像に任されているようです。何か事件が一段落して落着いた時という感じを受けますが、その頃はもうこの表現は忘れていますよね。

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