機械的に斧の背を2021-05-18

 ≪Он боялся, что выпустит и уронит топор... вдруг голова его как бы закружилась.
- Да что он тут навертел! - с досадой вскричала старуха и пошевелилась в его сторону. Ни одного мига нельзя было терять более. Он вынул топор совсем, взмахнул его обеими руками, едва себя чувствуя, и почти без усилия, почти машинально, опустил на голову обухом.≫

<試訳> 彼は斧を抜き出して落とすのではないか心配だった… 急に激しいめまいがしたように感じた。 「まあ、なんでこんなにきつく巻いたのかね!」 老婆が腹立たし気に怒鳴って、ラスコーリニコフの方へ身を動かした。もう一瞬の猶予もなかった。彼は斧をすっかり取り出して両手で持って振り上げると、かろうじて意識を保ちながら、ほとんど力を入れずに機械的に斧の背を老婆の頭に振り下ろした。

・ 凶行の瞬間がきます。なぜこれを実行しなければならなかったのか、この行為を正当化できるのか、真意が量りかねます。彼はこの瞬間に高い壁を乗り越えてしまいました。ここに至るまでもびくびく周囲を気にし、緊張して慄いていたほどの彼が、今後一生背負っていく重みに耐えられるとは思えません。
第一楽章の前半の山場でシンバルが鳴り響いた感じです。