これは私の葱だ2012-10-24

 ≪побежал ангел к бабе, протянул ей луковку: на, говорит, баба, схватись и тянись. И стал он её осторожно тянуть, и уж всю было вытянул, да грешники прочие в озере, как увидали, что её тянут вон, и стали все за неё хвататься, чтоб и их вместе с нею вытянули. А баба-то была злющая-презлющая, и почала она их ногами брыкать: "Меня тянут, а не вас, моя луковка, а не ваша". Только что она это выговорила, луковка-то и порвалась. И уапла баба в озеро и горит по сей день. А ангел заплакал и отошёл"≫

<試訳> “天使は女の所に駆けて行って葱を差し伸べて、さあ掴まってたぐるんだよと女に言ったの。そして天使はその女をそろりそろりと引っ張り始めたわ。ところが、ほとんど引き上げそうになったその時、湖の中にいた他の罪人達がその女が外に引き上げられるのを見て、一緒に引っぱり出してもらおうと皆が女の後ろに掴まり始めたそうよ。その女はとても意地悪だったからその人達を両足で蹴落とし始めてね、 『引っ張ってもらってるのは私だよ、あんた達じゃないんだ。これは私の葱で、あんた達のじゃないんだからね』 こう言った途端に葱がちぎれたの。そして女は火の湖に落ちて、今もまだ燃え続けているんだって。天使は泣くなく立ち去ったのよ。”

・ 時代も国も異なるのに芥川龍之介の「蜘蛛の糸」とあまりにも似ていて奇妙な気がします。両者のもとになる寓話があるのか、それとも龍之介がこの部分を翻案したのか興味があります。

コメント

_ mir→慎之介さん ― 2012-10-24 08:20

慎之介さんのコメントの通り、結末まで「蜘蛛の糸」そのままです。善行を説く古い民話なのかも知れません。

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