発作が近々起こる可能性2018-12-04

 ≪Здесь надо упомянуть, что, удручённый страхами и своего рода отчаянием, Смердяков в последние дни особенно ощущал в себе возможность приближения припадков падучей, которая и прежде всегда случалась с ним в минуты нравственного напряжения и потрясения. День и час этих припадков угадать конечно нельзя, но расположение к припадку каждый эпилептик ощутить в себе может заранее. Так говорит медицина.≫

<試訳> ここで次の事に言及せざるを得ません。それは、恐怖とある種の絶望感に打ちひしがれたスメルジャコフは、その数日来、以前から精神的な緊張やショックの瞬間にいつも起こっていた癲癇の発作が近々起こる可能性を特に感じていたのです。この発作の日時を予測する事はもちろんできないのですが、癲癇患者は誰でも前もって発作に至る精神状態は感じる事ができるのです。医学はそう告げています。

・ スメルジャコフはイワンがモスクワへ発つ直前、近々発作が起こりそうだと語っています。その時点では策略でしたが、犯行後に実際に発作を起こしたところからすると、その前後にかなりの緊張があったのは確かでしょう。生涯にわたって発作の不安を抱えて過ごした作者の苦しみが、スメルジャコフに投影されています。

コメント

_ 慎之介 ― 2018-12-04 10:56

信仰心がある(神を信じている)作者は、いくら不完全な人間を生み出したとはいえ神の人間へのやりように疑問や怒りを感じなかったのでしょうか?苦しむのは、神が自分に与えた試練?自分に必要な理由があったと?神は意味のあることしかしない(これは、友人でもあるエホバの証人の言)。全く同意できないことです。

_ mir→慎之介さん ― 2018-12-05 10:15

寄せられた疑問が、まさにこの小説のテーマの一つだと思います。イワンはアリョーシャに、神の手になる人間の社会に満ちる不条理を熱っぽく語っています。ほとんど怒に近いもので、作者の葛藤を感じます。お考えに同感です。

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