弟がいたと聞かされた2021-01-19

 ≪Он любил эту церковь и старинные в ней образа, большею частию без окладов, и старого священника с дрожащею головой. Подле бабушкиной могилы, на которой была плита, была и маленькая могилка его меньшого брата, умершего шести месяцев и которого он тоже совсем не знал и не мог помнить; но ему сказали, что у него был маленький брат, и он каждый раз, как посещал кладбище, религиозно и почтительно крестился нод могилкой, кланялся ей и целовал её.≫

<試訳> 彼はこの教会とその中にある縁飾りがほとんどなくなった古い聖像と、よく首を振る老司祭が好きだった。平らな墓石を置いた祖母の墓の隣に、生後7ヵ月で死んだ彼の弟の小さな墓があった。彼はその弟も全然知らず思い出せもしなかった。けれども弟がいたと聞かされたので、毎回墓を訪れる度に彼は信心深く、ていねいに十字を切り、お辞儀をして墓に口づけをするのだった。

・ 会った事もない祖母と弟が眠る墓をお参りした記憶です。お参りする幼い彼のかわいらしい姿を想像します。夢の回想という手法で奇妙な雰囲気が漂います。
まどろんだ時に、ふとこのようにはるか昔の何気ない場面が鮮やかによみがえる事があるものです。深層に沈んだまま再生されない記憶がどれほどあるかを思うと不思議な感じがします。

コメント

_ 伯 ― 2021-01-19 16:33

夢の回想、不思議な感じがします。目が覚めるとたいてい忘れてしまう夢。なまじ覚えていると、その日は現実感の無い時を過していると言う体験がありました。今は、夢を楽しみに布団に入っています。

_ mir→伯さん ― 2021-01-20 07:00

いくつかのパターンに分類できそうです。夢の中の自分はどこかから俯瞰しているような感じの時があります。目覚めてから考えると不合理な事に気づく事も多いです。これは面白いから是非覚えておこうと夢を見ながら決意したのに、けろりと忘れ、決意した印象だけが残っていて悔しい思いをする・・・、不思議なものですね。今夜も無料の映画館に行きましょう。

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