アリョーシャのドミートリィ像2010-01-22

友人の神学生ラキーチンに、アリョーシャが兄ドミートリィの人間像を語る。

≪Эх, Миша, душа его бурная. Ум его в плену. В нём мысль великая и неразрешённая. Он из тех, которым не надобно миллионов, а надобно мысль разрешить. ≫

<試訳> ああ、ミーシャ、彼の魂は嵐のように激しているんだ。彼の思考は捕らわれているんだ。彼の思索は崇高で、しかも解決できていないんだ。彼は百万の金なんか必要ではなくて、思索の解決が必要な人間なんだ。

ドミートリィをけなすラキーチンに、アリョーシャは兄の考えや心の問題を熱心に語ります。兄を信頼し、その苦しみを助けたいという気持ちも表れていると思います。
ずっと後、監獄で裁判を待つドミートリィの無実を最後まで信じたアリョーシャに、兄は「お前は俺を救ってくれた」と言う場面を思い起こします。