娘を連れて発ちます2011-01-15

 ≪- О нет, совсем нет, я совершенно серьёзно с нею говорил, - твёдно заявил Алёша.
- Серьёзоность тут невозможно, немыслима, и во-первых, я вас теперь совсем не приму ни разу, а во-вторых, я уеду и её увезу, знайте это.
- Да зачем же. - сказал Алёша, - ведь это так ещё не близко, года полтора ещё может быть ждать придётся.
- Ах, Алексей Фёдрович, это конечно правда, и в полтра года вы тысячу раз с ней поссоритесь и разойдётесь.≫

<試訳> 「そんな、違います、全然そうではありません、僕はお嬢さんと真剣そのものでお話ししたんです」 アリョーシャがきっぱりと表明した。
「あそこで真剣さなどあり得ませんわ、考えられない事よ。それに、第一、もうあなたを金輪際迎え入れませんし、第二に、私は娘を連れて発ちますわ、ようございますか」
「そうですか、でも何故なんです」アリョーシャは言った「まだ今すぐではなく、あと1年半も待ってからかも知れませんのに」
「ああ、アレクセイさん、それはもちろん本当です事、1年半もあれば千回も娘と言い争いのあげく仲違いしますわね」

・ 夫人に別れの挨拶をせずに帰ろうと階段を降りると、彼女が待ち構えていてリーズと話した内容について彼を難詰します。リーズが懸念していたように立ち聞きしていたようです。娘を案じればこそでしょうが興奮気味でかなり辛辣です。若い二人の描く前途を曇らせますが、アリョーシャに揺るぎはなく決然としています。

コメント

_ 慎之介 ― 2011-01-15 19:29

どうしてアリョーシャは、リーズの母親に挨拶せずに帰ろうとしたのでしょう?日本とロシアの違いでしょうか?

_ mir→慎之介さん ― 2011-01-15 21:08

普通なら当然退出の挨拶をするところです。本文には“アリョーシャはホフラコワ夫人の所に寄るのは良くないだろうと考え、彼女に別れの挨拶をせずに家を出ようとした”とあります。夫人が二人の会話を聞いていて感情的になっている事を察したのでしょう。そこで長話になるのを避けたのだと思います。リーズも“あの人のもとに、息のあるうちに早くお行きになって。あなたをひどく引き留めてしまったようですわ”と彼を急がせています。

_ 慎之介 ― 2011-01-16 12:33

そういう訳だったのですか。年頃の娘の所に長居する若者に対し、はじめは好意的であった母親も気になったのでしょう、耳をそばだてるほどに。しかし、あの当時、若い男女が二人きりになるのは(階級的に)普通だったのでしょうか?

_ mir→慎之介さん ― 2011-01-16 20:07

いつもなら二人きりで会うような事はなかったと思います。アリョーシャはカテリーナに頼まれた件の顛末を報告に訪れたのですが彼女は昏睡状態です。ホフラコワ夫人は動顛しおろおろしています。夫人は“リーズの所へ行ってやって下さい。あの子を元気づけてやって下さい”と自分から娘に合うように頼んでいます。幼友達ですし修道僧ということもあって許したのでしょう。

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