ベリンスキーを読んだのですか2016-04-03

 ≪- Белинский? Не помню. Он этого нигде не написал.
- Если написал, то, говорят, говорил. Я это слышал от одного... впрочем чорт...
- А Белинского вы читали?
- Видите ли... нет... я не совсем читал, но... место о Татьяне, зачем она не пошла с Онегиным, я читал.
- Как не пошла с Онегиным? Да разве вы это уж... понимаете?
- Помилуйте, вы, кажется, принимаете меня за мальчика Смурова, - раздражительно осклабился Коля. - Впрочем пожалуйста не думайте, что я уж такой революционер.≫

<試訳> 「ベリンスキーですって? 覚えてないな。彼はどこにもそのような事は書いていないですよ」
「書いていないにしても、そう言ったという話です。それはある人から聞きました・・・ それにしてもばかばかしい・・・」
「それでベリンスキーを読んだのですか?」
「それはですね・・・ いえ・・・ 全部を読んだわけじゃありませんが・・・ でも・・・ タチアーナに関して書いた箇所、なぜ彼女がオネーギンと行かなかったかというところは読みました」
「どうしてオネーギンと一緒に行かなかったかを、ですって? じゃあ本当に君はもうそれが・・・ 分かるんですか?」
「何て事を、あなたは僕をスムーロフのようなちびっ子と取り違えてるようですね」 腹立たしそうにコーリャが苦笑した。「それにしても、どうか僕がもう生粋の革命家だとは思わないで下さいね」

・ コーリャが年令以上に進んでいる事にアリョーシャが驚きます。でもその知識は系統だって積み上げたものではなく、聞きかじりといった印象をぬぐえません。アリョーシャの知識も相当なものだと分かります。
ベリンスキーは作者とほぼ同時代の知識人で、文芸批評家から後に社会主義の立場に立って個人と自由と人格的尊厳の高揚を説いたそうです。また作者は処女作 「貧しき人々」 をベリンスキーに激賞されて文壇に登場したのですが、この小説が書かれた時には既に37才で亡くなっています。

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