どこへ行こうとしているのだ2012-07-17

 ≪Алёша остановился и как-то неопределённо взглянул на отца Паисия, но снова быстро отвел глаза и снова опустил их к земле. Стоял же боком и не повернулся лицом к вопрошавшему. Отец Паисий наблюдал внимательно.
- Куда же поспешаешь? К службе благовестят, - вопросил он вновь, но Алёша опять ответа не дал.
- Али из скита уходишь? Как же не впросясь-то, не благословясь?≫ 

<試訳> アリョーシャは立ち止まり、何かしらとりとめのない様子でパイーシィ神父を見上げたが、また急いで目をそらし地に向けた。横向きに立ったまま質問者に顔を向けなかった。パイーシィ神父は注意深く観察した。
「どこへ行こうとしているのだ、勤行を知らせる鐘が鳴っているぞ」神父は再び問うたが、アリョーシャはこれにも答えなかった。
「それとも僧院から出て行こうとしているのかな。許しも乞わず祝福も受けずに」

・ 尊敬する師に対して、これまでのアリョーシャとは思えない態度を示します。問いにも答えず目を伏せる様子に、彼の内心の動揺の激しさがうかがわれます。

コメント

_ 慎之介 ― 2012-07-17 15:57

アリョーシャはゾシマ長老に僧院から野にでるよう、言われたことがあったと思います。そのことから、このような態度になっているのでしょうか?
先にいったらわかります?

_ mir→慎之介さん ― 2012-07-18 09:14

説明するのがとても難しいのです(作者自身がそう語ります)。簡単には言えませんが、この前の部分で反長老派の神父が腐臭に関連して亡き長老を侮蔑し罵倒する場面があります。それに同調する人々が勢いを増す様子も描かれます。その状況を目にしてアリョーシャは、なぜそれを神が許されるのか、なぜ黙って見ておられるのか、なぜ長老を快復させなかったのかなど、これまでの確固としていた信仰が揺らいだのではないかと思います。彼もまたカラマーゾフなのです。

_ 慎之介 ― 2012-07-18 14:35

すごい見当違いでした。本当に説明するのが難しいし説明される方も難しい。理屈では、納得できないのが信仰なのでしょう。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
この小説が書かれた国の名をカタカナ3文字でご記入下さい。

コメント:

トラックバック