噛み殺したぜ2012-11-30

 ≪Она закончила голосом полным рыданий. Окно захлопнулось.
- Гм, гм! - промычад Ракитин смеясь, - зарезала братца Митеньку, да ещё велит на всю жизнь свою помнить. Экое плотоядие!
Алёша ничего не ответил, точно и не слыхал; он шёл подле Ракитина скоро, как бы ужасно спеша; он был как бы в забытьё, шёл машинально. Ракитина вдруг чего-то укрололо, точно ранку его свежую тронули пальцем. Совсем не того ждал он давеча, когда сводил Грушеньку с Алёшей; совсем иное случилось, а не то, чего бы ему очень хотелось.≫

<試訳> グルーシェンカはほとんど涙声で言い終えた。窓がぱたりと閉じた。
「ふむ、ふむ!」 にやりとしながらラキーチンが呟いた。「兄さんのミーチェンカを噛み殺したぜ、しかも自分を一生覚えていろなんて、何て獰猛さだい!
アリョーシャはまるで何も聞いていなかったように何も答えなかった。彼はひどく急いでいるようにラキーチンと並んで足早に歩いていた。それは無意識のような機械的な歩き方だった。生傷を手で触られたかのように、何かがラキーチンを突き刺した。先程アリョーシャをグルーシェンカの所に連れて行った時、彼は全然別の事を期待していたのだが、事は望んでいたのとは全く違う成行きになってしまったのだった。

・ 予期せずグルーシェンカの愁嘆場に居合わせた二人が夜道を急ぎます。アリョーシャは茫然自失、ラキーチンは苦々しい思い、それぞれの心理状態の描き分けがリアルです。

(千回目となりました!ご覧いただいている皆さまに感謝します。)

コメント

_ ys ― 2012-11-30 12:14

千回おめでとうございます!
この先ガリラヤのカナはとても好きなところなので楽しみにしています。
これからもお身体にお気をつけて長く続けてくださいね!

_ mir→ysさん ― 2012-11-30 13:33

ありがとうございます。あたたかいご声援を励みに一歩一歩進みます。

_ gieyon ― 2012-11-30 13:36

千回ですって!そうですか。 mirさんの解説に連れられて私も千回読ませて頂いたわけですね。千回目がアリョーシャと捨てがたい魅力のラキーチン、二人の場面で良かったです。二千回目(!!)はどんな場面になるのでしょう。楽しみです。

_ mir→gieyon ― 2012-11-30 13:55

二千回の頃は現実のほうがどうなっているのでしょうね。これからの千回に向かって一緒につきあってもらえれば嬉しいです!

_ 慎之介 ― 2012-11-30 16:00

1000回目すごいですね。先ずはおめでとうございます。
ともすれば、暗い気持ちになってしまう内容にこれでもかと読者を引きずり込む著者に負けないよう、、、、、ここらで一休み。描いてみてください。広い広い青空 見上げて 雲は白いのが少し 晩秋の朝 北から南に向かう白鳥の群れ これはかなり大きな群れ 先頭は3羽が一列に 続く仲間はカギになり 声を掛け合い 南へ南へ あっ先頭が交替 ゆっくり最後尾に着く 群れ全体を見守るかのように 首が疲れますが 見えなくなるまで 見てて    来春は、この地にゆっくりの休憩・お泊りしてくれます。

_ mir→慎之介さん ― 2012-11-30 20:13

ありがとうございます。嬉しいです。
魂の内奥を辿るような深刻な場面が続き、それを訳していると確かに自分もその雰囲気の中に立ち会って浸ってしまいがちです。
白鳥の群れが行く晴れあがった広い青空、忘れていました。アリョーシャもイワンも、ドミートリィも、グルーシェンカも・・・、全てを忘れて無心に眺めたら・・・と願ってしまいます。
大らかで美しいコメントに気分を新たにしています。これからもよろしくお願いします。

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