当惑して立ちすくむ ― 2013-04-19
≪Митя мрачно отступил и вдруг его как бы "что-то ударило по лбу", как он сам потом выразился. В один миг произошло каое-то озарение в уме его, "загорелся светоч, и я всё постиг". В остолбенении стоял он, недоумевая, как мог он, человек всё же умный, поддаться на такую глупость, втюриться в этакое приключение и продолжать всё это почти целые сутки, возиться с этим Лягавым, мочить ему голову...≫
<試訳> ミーチャは悄然として後ずさり、彼が自ら表現したように、突然 ”何かが額を殴った ” かのようだった。一瞬の内に彼の脳裏にある閃きが生れ “ たいまつが燃え出して、僕は全てを理解した ” のだ。ともかく分別ある人間のはずの自分があんな愚かな話に乗っかってこんな出来事にのめり込んで、ほとんどまる一昼夜もそれをやり続け、このレガービィにかかずらって頭を冷やしてやるなんて事がどうしてできたのか腑に落ちず、彼は当惑して立ちすくんでいた…。
・ ここに至ってドミートリィは自分に思慮がたりなかったことに思い当たるのです。思い描いた筋書きを一途に追い求めて行動してきた事の愚かさに悄然とする彼の衝撃を想像します。
<試訳> ミーチャは悄然として後ずさり、彼が自ら表現したように、突然 ”何かが額を殴った ” かのようだった。一瞬の内に彼の脳裏にある閃きが生れ “ たいまつが燃え出して、僕は全てを理解した ” のだ。ともかく分別ある人間のはずの自分があんな愚かな話に乗っかってこんな出来事にのめり込んで、ほとんどまる一昼夜もそれをやり続け、このレガービィにかかずらって頭を冷やしてやるなんて事がどうしてできたのか腑に落ちず、彼は当惑して立ちすくんでいた…。
・ ここに至ってドミートリィは自分に思慮がたりなかったことに思い当たるのです。思い描いた筋書きを一途に追い求めて行動してきた事の愚かさに悄然とする彼の衝撃を想像します。
コメント
_ 慎之介 ― 2013-04-20 16:54
4/16の染物屋には、びっくり!カラマーゾフの別の意味が黒く染めるだなんて、ミーチャはそれを知っているのでしょうか?4/19には正気に戻った感じがしますが大丈夫でしょうか?
_ mir→慎之介さん ― 2013-04-20 22:23
大分前の場面になりますが、アリョーシャが自分に石をぶつけた少年の家を訪れた時に、少年の母親が彼を 「チェルノマーゾフさん」 と間違って呼んで父親にたしなめられています。「チェルノ 」はまさしく “ 黒 ” の意なのです。「カラ」は純粋のロシア語ではなく他の言語のようですが、カラス語源(黒い鳥)になっている?との説も・・・。因みに、辞書にはで「厳罰」、「復讐」の意味を持つ「カーラ」という単語があり、これも何か暗示しているように感じてしまいます。「マーゾフ」は「マーザチ」(塗る)とい動詞を連想させますから、本人は当然知っているはずで、日本人なら「黒塗さん」という名前でしょう。
_ 慎之介 ― 2013-04-21 10:26
そんな意味があるのに、わざわざカラマーゾフなどと言う名前をつけるとは、、、、。作者の洒落ではなく、悪意を感じてしまいますね。
_ mir→慎之介さん ― 2013-04-21 21:24
作者は他にもいくつかの謎を密かに作品の中に仕掛けています。ロシア文学者の江川卓氏の「謎解きカラマーゾフ」という著書があり興味深いです。
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