宿命的なトロイカ2019-03-17

 ≪Не мучьте же Россию и её ожидания, роковая тройка наша несётся стремглав и, может, к погибели. И давно уже в целой России простирают руки и взывают остановть бешеную, беспардонную скачку. И если сторонятся пока её другие народы от скачущей сломя голову тройки, то, может быть, вовсе не от почтения к ней, как хотелось поэту, а просто от ужаса - это заметьте.≫

<試訳> ロシアとその期待を裏切らないで下さい。私達の宿命的なトロイカは、あるいは破滅に向かってまっしぐらに疾駆しているのかも知れません。そしてすでにずっと以前から、ロシア全土の人々がこの猛烈で無謀きわまりない疾走を、もろ手を差し出して制止しようと叫んでいるのです。そしてたとえ他の諸国民がさしあたりは、このがむしゃらに疾駆するトロイカに道を譲っても、それはおそらく、詩人が望んだような敬意からなどでは全くなく、単に恐怖からなのです。この事を心に留めて下さい。

・ 検事が抽象的な比喩的表現で陪審員に訴えます。暴走するトロイカを犯罪者を抱えた未開の国に重ねているようです。歴史的に当時のロシアは西欧に比べて遅れていました。西欧からの新しい思想や文化に影響を受けつつあった時代の風潮を作者が強く意識しているのを感じます。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
この小説が書かれた国の名をカタカナ3文字でご記入下さい。

コメント:

トラックバック