煩わせたくなかった2015-07-13

 ≪Разумеется, показание пана Муссяловича внесли в протокол в самой полной подробности. На том панов и отпустили. О факте же передержки в картах почти и не упомянули; Николай Парфенович им слишком был и без того благодарен и пустяками не хотел беспокоить, тем более, что всё это пустая ссора в пьяном виде за картами и более ничего. Мало ли было кутежа и безобразий в ту ночь... Так что деньги двести рублей так и остались у панов в кармане.≫

<試訳> 当然ながらムッシャーロビッチ紳士の証言は細大漏らさず調書に記入された。それをもって紳士達は放免された。カードのいかさまの事実については全く言及されなかった。それでなくてもニコライ予審判事は彼らに大いに感謝していたので、つまらぬ事で煩わせたくなかったし、それは酒の上でのカードゲームの些細ないさかいに過ぎないのでなおさらだった。ましてその夜は馬鹿騒ぎや醜態も少なくなかったのだから・・・。こうして2百ルーブルは紳士のポケットにそのまま残ったのだった。

・ 紳士側の証言が尊重されて調書に残ります。当局の筋書きに合うように取調べが進む様子は、過去のものと言えない怖さがあります。

コメント

_ 慎之介 ― 2015-07-13 15:26

この恐さは、現代日本にピッタリ当てはまる感じです。
歴史はくり返される、ひしひしと恐さを感じるこの頃です。事実は小説より奇なり。

_ mir→慎之介さん ― 2015-07-14 08:03

どんな場合でも個人の尊厳が守られる社会であってほしいものです。当時から時代は進んだはずですが、未だになお課題を抱えたままですね。

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