そんな人間じゃない2015-03-30

≪Господа, вы огадили мою душу! Неужели вы думаете, что я стал бы скрывать от вас, если бы в самом деле убил отца, вилять, лгать и прятаться? Нет, не таков Дмитрий Карамазов, он бы этого не вынёс, и если б я был виновен, клянусь, не ждал бы вашего сюда прибытия и восхода солнца, как намеревался сначали, а истребил бы себя ещё прежде, ещё не дожидаясь рассвета! Я чувствую это теперь по себе. Я в двадцать лет жизни не научился бы столькому, сколько узнал в эту проклятую ночь!..≫

<試訳> 「皆さん、あなた方は僕の魂を汚したんですよ! 仮に本当に父を殺したのだとしても、僕があなた方に隠したり、言い逃れたり、嘘をついたり逃げ隠れするとでもお思いですか? いや、ドミートリィ・カラマーゾフはそんな人間じゃない、そいつはそんな事に耐えられやしない。それに、仮に僕が罪を犯したとしたら、誓って言いますが、あなた方のここへの到着も日の出も待たずに、最初から考えていた通り、もっと早く夜明けを待たず自分を撃ち殺していましたよ! 僕は今、身を持ってそれを痛感しています。人生の20年をかけても学べないような、多くの事をこの呪わしい夜に思い知ったんです!・・・」

・ 父を殺していたなら逃げ隠れせず自決していた、とドミートリィが訴えます。これまでの振舞いからしても、策を弄したり欺いたりしない潔さがありますから、真実の響きを感じます。

コメント

_ 慎之介 ― 2015-03-30 17:27

住み込みのお手伝いさんの名前を忘れてしまいましたが、ドミートリィは彼を殺したかも知れないほど強く叩き、ドミートリィは彼が死んではいないと知らされるまで殺したと思っていたような気がします。彼なら死んでも逃げ隠れしてもいいと?あの時代はよかったのか?

_ mir→慎之介さん ― 2015-03-31 09:14

彼は暗闇で足にしがみついた追手から逃れようと、グリゴーリィと知らずに殴りました。殺意があったとは言えないでしょう。殺したと思った彼はその後フェーニャの所で、“ 明朝、陽が昇った時に・・・ ” と覚悟を語り、銃を持って出かけています。自責の念に苛まれながらも、グルーシェンカと心を通わせているうちに機を逸したのではないでしょうか。

_ 慎之介 ― 2015-03-31 10:29

う~ん、自責の念に苛まれながら、、、、、人の心はゆらゆらどうしようもないほど揺れてしまうのですね。ブログを読ませてもらいながら、身ひとつで引越しし、子育てし環境に合わせて暮らしている渡り鳥等を目にしていると、人間という生き物は、なんと破廉恥なと思ってしまうのです。人間で長く生きてしまっているわけですが。

_ mir→慎之介さん ― 2015-04-01 09:51

ドミートリィは自分の内面や感情だけが最大の問題です。破滅型の彼には今のような市民的な平穏な日常生活は考えられません。皇帝の専制と身分制の当時の社会状況も反映していると思います。監視のもとで検閲を受けていた作者にとって、彼を通して人間存在と時代をぎりぎりのところで表現しているのではないでしょうか。社会の在り方も含めて人間の葛藤は本当に厄介なところがありますね。でもそれも味わって生きたいものです。

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