不幸なあの人達をお守りください2010-07-28

祈りながら眠りに落ちるアリョーシャ

≪Медленно вложил он письмо в конвертик, перекрестился и лёг. Смятение души его вдруг прошло. "Господи, помилуй их всех, давешних, сохрани их несчастных и бурных, и направь. У тебя пути: ими же веси путями спаси их. Ты любовь, ты всем пошлёшь и радость!" бормотал крестясь, засыпая безмятежным сном, Алёша.≫

<試訳>ゆっくりと封筒に手紙を入れ、十字を切って横になった。彼の心の動揺は急に消え去った。”神様、先程会ったあの人達皆をお憐れみ下さい、不幸で波瀾に満ちたあの人たちを守り、お導き下さい。あなたには道があります。その道であの人たちをお救い下さい。あなたは愛です、皆に歓びをお与え下さい”十字を切り低い声で祈りながら、アリョーシャは穏やかな眠りに落ちた。

嵐のような一日をやっと終えて、敬虔な祈りのあと静かな眠りにつくアリョーシャの様子にほっとするものがあります。心を乱すたくさんの出来事、逃げ出したくなるような場面で踏み止まり、皆をつなぐ彼の存在の大きさを感じます。
≪ими же веси путями≫の部分、”веси”の訳し方が分からないので疑問符のついた訳です。

アリョーシャの眠りと共に第一部の訳が終わりました。引き続いて第二部に挑戦します。