報告する必要はないか2013-04-02

 ≪Батюшка отправился на кобылке, обрадованный, что наконец отвязался, но всё же смятенно покачивая головой и разлумчвая: не надо ли будет завтра заблагаговременно уведомить о сем любопытном случае благодетеля Фёдора Павловича,  "а то, неровен час, узнает, осердится и милости прекратит".≫

<試訳> 神父は馬で出発し、やっと解き放たれて嬉しい気分ではあったが、それでもなお戸惑って頭を振りながら思い悩んだのは、明日にでも前もってこの興味をそそる出来事を恩義のあるフョードル・パーブロビッチに報告する必要はないかという事だった。“ でないとひょっとして後でそれを知って腹を立て、目をかけてもらえなくなるかも知れないな ”

・ ドミートリィに助力した神父ですが、フョードルに黙っているわけにはいかないのではと悩みます。係争中の土地を息子が勝手に売ろうとしている事をフョードルが知ったらもちろん黙ってはいないでしょう。

コメント

_ 慎之介 ― 2013-04-02 14:48

神父としては、悩ましいことです。知らせるにしても、今と違って大変な事でしょう。知らせるための一言一句も気になることでしょうし。

_ mir→慎之介さん ― 2013-04-03 15:19

父と息子の諍いに関わり合いに巻き込まれたくない神父の葛藤が表れていますね。確かに伝えるにしても、自分がドミートリィに手助けしたのですから難しいです。それにこの時代は言葉が今よりもずっと重い意味を持っていたように感じます。携帯ですぐ連絡を取り合える時代ではないですから。

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