思い出の中で残ったただ一つのもの2020-06-17

 ≪И хотя с хозяйкой у ней наибеспрерывнейшие раздоры, но хоть перед кем-нибудь погордиться захотелось и сообщить о счастливых минувших днях. И я не осуджаю, не осуждаю, ибо сие последнее у ней и осталось в воспоминаниях её, а прочее всё пошло прахом! Да, да; дама горячая, гордая и непреклонная. Пол сама моет и на чёрном хлебе сидит, а неуважения к себе не допустит.≫

<試訳> 家内は女将とのべつ言い争っている仲なんですがね、誰の前であれ幸せだった過ぎ去った日々を吹聴して自慢したかったんですな。それで私も非難はしません、するもんですか、だってそれは家内にとっては思い出の中で残ったただ一つのものでして、あとは全部粉々に消えてしまったんだ! 全く、家内は気性が激しく気位が高く頑なでしてね。床を自分で洗い、黒パンだけかじって我慢しながら、自分に敬意を払わないのには我慢ならないんです。

・ マルメラードフには妻を不幸に陥れてしまった自責の念があります。彼女の激しい気性は貧困の中で増幅し、苛立ちが彼に向けられるのでしょう。妻への同情と怖れが交錯します。

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