苦しみたいから飲むんです2020-06-14

 ≪Детей же маленьких у нас трое, и Катерина Ивановна в работе с утра до ночи, скребёт и моет и детей обмывает, ибо к чистоте с измалетства привыкла, а с грудью слабою и к чахотке наклонною, и я это чувствую. Разве я не чувствую? И чем более пью, тем более и чувствую. Для того и пью, что в питии сем сострадания и чувства ищу. Не веселья, а единой скорби ищу... Пью, ибо сугубо страдать хочу! - И он, как бы в отчаянии, склонил на стол голову.≫ 

<試訳> 幼い子供達が3人おりますんで、カテリーナ・イワーノブナは、床をごしごし磨くやら洗濯やら子供達に湯を使わすやら、朝から晩まで働きづくめでしてね。なにしろ、子供の頃から清潔にするのが習慣づいているもんで。ところが胸が弱いので、肺病に罹りやすい質ときている。それは私も気になりますよ。気にせずにいられますか? しかも飲めば飲むほど気になるってわけです。私が飲むのは憐れみと同情を求めるためなんだ。愉快さをじゃない、ただただ悲哀を求めて…。飲むんです、とことん苦しみたいから飲むんです!」 そして彼は絶望したようにテーブルの上に頭を伏せた。

・ 困窮する家族、病気の妻を気にしながら救えないマルメラードフの絶望感です。この状況は過去の事でもこの国だけの事でもないでしょう。作者がこの問題をどう扱い、私達がどう受け止めるか重い課題です。

コメント

_ 伯 ― 2020-06-14 08:47

人は生まれてから生み出した人から教育を受け、自身で考え自身で判断決定していくものと思っています。考える力は知らず知らずに多くの人々によって受けた教育を土台にして深められああもこうもと考えていくのでしょうと。判断決定は自身にあること。カテリーナさんがなぜマルメラードフを夫に決めたのか、どこかでやり直し出来なかったのか、夫婦間
のことは他者は入り込めそうにないのはどこでも同じ?当事者が解決するしかない?

_ mir→伯さん ― 2020-06-14 14:16

先の見えない中で道を選択しなければならない事があります。独力で決断したつもりでも、当の自分はそれまで多くの人から直接、間接、学んで影響を受けて、その地点にいるわけですね。
カテリーナにはやむにやまれぬ事情がありました。少しずつ彼が詳しく話すでしょう。確かに入り込めそうにありません。

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