一点を横目で睨みながら2017-07-24

 ≪Он долго сидел на своём месте, крепко подперев обеими руками голову и всё-таки кося глазами на прежною точку, на стоящий у противоположной стены диван. Его видимо что-то там раздражало, кокой-то предмет, беспокоило, мучило.≫

<試訳> イワンは両手で頭をしっかり支え、相変わらず向かいの壁際にあるソファーのさっきの一点を横目で睨みながら長い間そこに座っていた。どうやらそこにある何かが、何らかの対象が彼を苛立たせ、不安にさせ、苦しめるらしかった。

・ イワンの感覚が何か妙です。もともとの心身の不調に疲労と不眠が重なって変調をもたらしたようです。ミステリアスな雰囲気で彼の心理が巧みに描写されているのを感じます。
今この夜を、ドミートリィ、アリョーシャ、カテリーナ、グルーシェンカ、そしてスメルジャコフは、どんな想いで過ごしているだろうと、ふと思いを馳せます。描かれないところでも、それぞれの物語が進行しているはずです。

コメント

_ 慎之介 ― 2017-07-24 20:15

本当に、イワンのこの時間、彼らはどんな夜をすごしているのだろう。特に私はアリョーシャを思っています。いずれ作者は綴るのか?読者に想像させるのか?

_ mir→慎之介さん ― 2017-07-25 07:22

アリョーシャは病状の重いイリューシャに、また戻ると約束していたので、それを守ったと思いますが、その後の行動や今の状況は分かりません。けれども、作者はイリューシャの件をあのままにしないはずですから、どこかで触れる事でしょう。明日はアリョーシャも出廷しなければなりません。

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