彼女自身が心変わりした ― 2019-08-02
≪Давеча я сказал, что не позволю себе дотронуться до романа моего клиента с госпожою Верховцевой. Но однако, полслова-то можно сказать: мы слышали давеча не показание, а лишь крик исступленной отмщающей женщины, и не ей, о, не ей укорять бы в измене, потому что она сама изменила! Если б имела хоть сколько-нибудь времени, чтоб одуматься, не дала бы она такого свидетельства.≫
<試訳> 先ほど私は依頼人とカテリーナ嬢との恋物語に触れるのを控えると言いました。しかしながら、ひと言ぐらいは言って構わないでしょう。私達が先ほど聞いたのは、証言ではなく復讐に熱狂する女性の単なる叫び声でした。しかも彼女には、そう、彼女には心変わりを責める資格はありません。なぜなら、彼女自身が心変わりしたのですから! もし考え直す時間が少しでもあったなら、彼女はあのような証言はしなっかったでしょう。
・ 前半ではドミートリィから受けた恩義を語り、彼を熱心に擁護していたカテリーナが、イワンの変調と退廷の後、突然ドミートリィの書いた手紙を提示して攻撃に転じたのです。それが犯意を示す重要な証拠となりました。弁護士はその件に触れます。
<試訳> 先ほど私は依頼人とカテリーナ嬢との恋物語に触れるのを控えると言いました。しかしながら、ひと言ぐらいは言って構わないでしょう。私達が先ほど聞いたのは、証言ではなく復讐に熱狂する女性の単なる叫び声でした。しかも彼女には、そう、彼女には心変わりを責める資格はありません。なぜなら、彼女自身が心変わりしたのですから! もし考え直す時間が少しでもあったなら、彼女はあのような証言はしなっかったでしょう。
・ 前半ではドミートリィから受けた恩義を語り、彼を熱心に擁護していたカテリーナが、イワンの変調と退廷の後、突然ドミートリィの書いた手紙を提示して攻撃に転じたのです。それが犯意を示す重要な証拠となりました。弁護士はその件に触れます。
コメント
_ 慎之介 ― 2019-08-02 10:54
弁護士の言うとおり、ヒステリックになったカテリーナの言動は判決には考慮されるべきと思いますが、、、、どうなるのでしょう?
_ mir→慎之介さん ― 2019-08-03 10:22
ドミートリィがその手紙を書いたのは事実で、カテリーナが彼への不信と怨念から衝動的にそれを提示してしまったのは責められない気もします。手紙通りの事件をスメルジャコフが起こしたのが決定的で不運です。居酒屋で酔った上での喚き散らしと同じものと斟酌されるのか、それとも彼女の証言が聞き入れられ、ドミートリィがその通りに実行したと受け取られるのか、全ては陪審員の判断を待つしかありません。
_ 慎之介 ― 2019-08-03 14:49
この時代のロシアでは、農奴がいて皇帝がいて貴族など階級差の或る時代でしたね。陪審員はどの階級の人々がなっていたのでしょう。傍聴人たちは、様々な階級の人たちのように感じられましたが。
_ mir→慎之介さん ― 2019-08-04 21:25
文中の表現によると、この裁判の陪審員は12名、構成は4人の下級官吏、二人の商人、6人の農民と町人です。その様子を見てた傍聴人の中には 「 こんな人達に、こういう事件を果たして理解できるのだろうか 」と心配する声もあるほど、普通の市井の人達のようです。
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