永久に誰にも負い目はない2019-08-27

 ≪Этим люди не накормили и не напоили меня, и в темнице нагого не посетили, и вот они же сослали меня в каторгу. Я сквитался, я ничего им теперь не должен и никому не должен во веки веков. Они злы, и я буду зол. Они жестоки, и я буду жесток". Вот что он скажет, господа присяжные! И клянусь: обвинением вашим вы только облегчите его, совесть его облегчите, он будет проклинать пролитую им кров, а не сожалеть о ней.≫

<試訳> この人達は食べさせも飲ませてもくれず、牢獄の中の裸同然の僕を訪れてもくれなかった。そして僕を徒刑地に送ったのは彼等だ。借りを返したのだから、今や僕は彼等に義務はないし、永久に誰にも負い目はない。連中が意地悪くするなら僕も意地悪くしよう。連中が無慈悲なら僕も無慈悲になろう ”。被告はこう言うでしょう、陪審員の皆さん! そして誓って、あなた方が有罪にすることは被告の気持を楽にするだけでなく、彼の良心を軽くしてやることなのです。彼によって流された血を呪いはしても、それについて悔いはしないでしょう。

・ ここだけ切り取るとドミートリィが犯罪を犯したようですが、あくまで弁護士がそれを仮定したものです。陪審員への情緒に訴えることが、無実の証明からかえって遠ざかるような感があります。

コメント

_ 慎之介 ― 2019-08-27 08:44

弁護士の奮闘はよくわかります。いろいろと丸裸にされたドミートリィーにとって冤罪(殺人に対し)評決は受け入れ難いでしょう。人は人を裁けない。現在もとんでもない判決があり、やっちゃった者勝ちが蔓延していますから。

_ mir→慎之介さん ― 2019-08-28 10:44

ご指摘のように、明らかに法に反していると思うのに裁かれない場合があったり、裁判で法の理屈が素朴な感情と離れていて意外な判決に驚く事もありますね。まして異端審問の時代や旧憲法下の裁判を考えると、どれほど多くの不幸の上に現代があるのか、あらためて考えてしまいます。

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