どれほど悲哀に満ちていたか2020-04-05

 ≪и они думали о том, какое, должно быть, скорбное лицо было у молодой дамы, когда он прощался с ней в купе и целовал ей лицо и пречи. Оба они встречали её в городе, а Буркин был даже знаком с ней и находил её красивой.≫

<試訳> そして彼等は、アリョーヒンが客室で彼女と別れて顔や肩に口づけした際、若い夫人の顔がどれほど悲哀に満ちていたかを思いやった。彼等は二人とも町で彼女に出会った事があったし、ブールキンに至っては知り合いだったほどで、美しい人だと思っていた。

・ 失恋話が終わりました。一番最後に二人ともアンナを知っていた事が分かって拍子抜けの感じがします。淡々と経緯を語り終え、感慨や判断をせずに、読者に委ねるのが作者らしい閉じ方です。主張が強く細部まで執拗に書き尽くすドストエフスキーの文体との違いを感じます。

コメント

_ YS ― 2020-04-07 16:55

初読でしたが解説のお陰で最後まで楽しむことができました
たしかにあっさりした終わり方でした
罪と罰、また長い旅になりますね、期待しています

_ mir→YSさん ― 2020-04-08 10:18

ありがとうございます。
これと言って大きな事件も起こらず、静かに過去を回想するだけのチェーホフの哀感のある短編でしたが、お楽しみいただき嬉しいです。また重苦しい長編に挑戦です。訳していて明るい気分になる作品ではないのに、なぜか魅せられます。ドストエフスキーワールドの旅にお付き合い下さい。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
この小説が書かれた国の名をカタカナ3文字でご記入下さい。

コメント:

トラックバック