聖像の前の蝋燭のようなお方2020-07-06

 ≪И жена его тоже косноязычная... В одной комнате помещаются, а Соня свою имеет особую, с перегородкой... Гм, да... Люди беднейшие и косноязычные... да... Только встал я тогда поутру-с, одел лохмотья мои, воздел руки к небу и отправился к его превосходительству Ивану Афанасьевичу. Его превосходительство Ивана Афагасьевича изволите знать?... Нет? Ну так божия человека не знаете! Это - воск... воск перед лицом господним; яко тает воск!..≫

<試訳> 彼の妻もやはり吃音で…。皆が一部屋に住んでるんですがね、ソーニャは間仕切りした個室を持ってまして… うむ、そう…。貧乏極まりない、しかも吃音の一家… 全く…。あの日、私は朝早く起きるとすぐ例のぼろ服をひっかけて、両手を天に差し伸べて祈ってから、イワン・アファナーシエビッチ閣下のところへ出かけたのです。イワン・アファナーシエビッチ閣下をご存じですかな?… ご存じない? はて、あんな神様みたいな方を知らないとは! あの方は蝋燭ですよ… 聖像の前の蝋燭のような方でして、まるで蝋が溶けるように、もの柔らかで!…

・ マルメラードフの話がとりとめなく続きます。主張や結論があるわけではなく、こうして一部始終を聞いて欲しいのです。失業中でごろごろしていた彼が、何か行動を起こした時の事を話し始めます。
この時代の首都の底辺にこうした貧しい人々がひしめいていた状況を想像します。

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